私たちは、元々「大和ブランド推進協議会」として活動し、日本全国の地域の再生と雇用を生むためにまちづくりに関する事業を行ってきました。各地域の特産品やその土地を活用した国内・国際の観光を支援し、各地域のブランド化を推進することで、これら新たに創造されたものを「大和ブランド」 と称して各地域の活性化に役立ててきました。

　これらの経験から、地域の外から支援を行うだけでは、真の地域活性化を図れないことがわかり「キーマンとなる地域住民を育成していくこと」が重要だと考えました。

　私たちは、外の人間が中心になるのでは無く、地域住民の方達を地域活性化のエキスパートとして育成していくことで「よそ者」 の影響を限りなく排除した、地域住民の地域活性化への取り組み意識を向上することを目指しています。

　しかし、地域を持続可能にするために、地域・行政・企業・NPOをつなぐ中間支援組織、大和ブランド推進協議会は、解散を行った「特定非営利活動法人奈良NPOセンター」を「ならNPOセンター」（特定非営利活動法人法人各取得予定）として地域支援ついて、伴走型の支援を行っていきます。ただし、実際に地域を元気にするのは「地域に住む方々」であり、地域住民が自ら独自の地域の魅力を発信することが、地域の活性化において重要なのではないかと考えるようになりました。また、起業を志す方々への支援を行うことに決めました。そこで、ならNPOセンターの下部組織として、ソーシャル・イノベーター・ラボを設立いたしました。

　以前は、地域外部から地域の活性化を図ることを主軸に考えてきました。しかし、やはり地域に住む人々が、自分達の地域を自らの手で活性化しなければ「よそ者（地域の外の人間） から地域の事情を無視した指示を受ける」「自分たちの地域の特定の人物だけが利益を得ているのではないか」といった思い込みの意見などが目立ち、地域に住む方々の賛同を得ることが非常に難しくなるといった事例もありました。